アパート経営では、1~3月にかけて新規入居差の成約がトップシーズンを迎えます。この3ヶ月間の季節需要は入居者を集めやすい状況です。
では、トップシーズン以外は、不動産オーナーとしては何をすれば良いのでしょうか。
そこでこの記事では、不動産オーナーがトップシーズン以外でやるべき対策についてご紹介いたします。
平常時でも通常業務はきちんと行う
アパートは、1~3月以外の平常時でも入居が全くないわけではありません。
平常時でも新規入居は普通にあるため、平常時であっても通常業務はきちんとこなすことが基本です。
ただし、不動産オーナーには、プラスαとしてやったほうが良い業務が2つ存在します。
1つ目は不動産会社との関係性を構築すること、2つ目は入居者の退去防止を行うことです。
不動産会社との関係性構築
最初に不動産会社との関係性構築について解説します。
アパートを満室経営していくには、不動産オーナーが力のある不動産会社と良い関係を構築する手法が近年注目されています。
都内の不動産会社では、週に数百件の賃貸物件を扱っているため、担当者にきちんと埋めてもらうには、担当者の頭の中に物件が認識されている必要があります。
不動産オーナーの顔と物件が一致していれば、物件を決めてくれやすくなるため、定期的に店を訪問し、担当者とは顔を合わせておくことが効果的です。
ただし、不動産会社と関係性を構築する場合、実力のある不動産会社と関係性を構築しないと意味がありません。
実力のある不動産会社を見極める方法として、ネット広告の確認があります。例えば、SUUMOやアットホームなどの不動産ポータルサイトには、複数の不動産会社が同じ物件を広告出稿していることがよくあります。
同じ物件を広告している場合、動画や360°パノラマビューを載せている会社のほうが、広告が上位に検索される傾向があります。つまり、ネット上のお客様との距離が近いため、このような会社に仲介を依頼すると決まりやすくなります。
賃貸仲介で力のある会社は、ネット広告の見せ方にも工夫を凝らしています。どのようなネット広告を出しているのか事前に確認したうえで、物件の募集を依頼するようにしてください。
入居者の退去防止
次に入居者の退去防止について解説します。
平常時には、退去を防止するという対策も重要です。極論すると、退去さえなければ空室問題にも悩まされず、募集の費用も発生しません。
退去防止は究極の空室対策と言えます。
入居者の退去防止をするには、入居者との関係性構築です。不動産オーナーと入居者が顔の見える関係になっているだけでも、退去防止の効果はあります。
ただし、遠方の物件だと入居者と直接顔を合わせることが難しいです。
このような場合、共用部に季節ごとの花を植えることや、クリスマスやハロウィン等の飾り付けを行うことで、飽きさせない演出によって温かみのある物件であることをアピールする方法も効果的です。
また、双方向のコミュニケーションは取れなくても、オーナー通信として月に一回、顔写真付きでオーナーの日常的な趣味や、地域の歴史やイベント情報等を発信するような対策もあります。
情報発信は、手書きでオーナー通信を作り、各住戸に毎月ポスティングしておきます。入居者から全く反応がなくても、続けていくと入居者から「実はオーナー通信、毎月楽しみにしています」というような反応も聞かれることがあります。
このように、入居者と何らかの関係を構築し、入居者を維持していく活動はテナントリテンションと呼ばれており、今注目されています。
まとめ
以上、不動産オーナーが平常時でもできる対策について見てきました。平常時には、不動産会社との関係性構築と入居者の退去防止の2つを行い、満室経営を維持するようにしましょう。