土地を持っていない人は、土地を持っている人よりも一つだけ絶対有利な部分があります。それは立地を選べるという点です。
アパート経営は土地を持っている人の方が金銭的には有利です。しかしながら、その土地は必ずしもアパート適地であるとは限りません。アパート経営は、立地で勝敗が大きく左右されるため、これから土地を探す人の方が有利な面も多いです。
そこで今回の記事ではアパート経営における立地の重要性について解説します。
立地は価値を決める王様
不動産投資の世界では、新築と中古はどちらが良いかについて話題になることがあります。ところが、実は新築や中古の議論というのは、大きな意味を持ちません。
例えば、東京都港区の駅近にある中古物件と、郊外の人里離れた山奥にある新築物件を選ぶとしたら、どちらに投資すべきか一目瞭然です。多くの人が、立地を重視し、東京都港区の中古物件を選びます。
収益物件を選ぶ要素には、立地や築年数等、様々な要素がありますが、これらの要素は全て等しい影響を与える訳ではありません。
例えば、上述の例だと、築年数の要素よりも立地の要素の方が重要であるため、築年数の条件に目をつぶってでも立地が良い物件を選ぶことになります。
収益物件を選ぶ要素の中では、最も重要な要素が立地です。例えば東京都港区の小規模物件と、郊外の人里離れた山奥にある大規模物件を検討したとしても、東京都港区の小規模物件を選ぶべきです。
物件の築年数や規模といった要素は、似たような立地の物件を比べる段階になって、初めて比較すべき要素となります。立地は、収益物件を選ぶ要素として、「王様」なのです。
良い立地は限られている
アパートにおいても、立地を重視します。賃貸需要の強い立地というのは、おのずと限られます。限られたエリア以外のその他大勢の土地が賃貸需要の弱いエリアです。
賃貸需要が高いエリアは、狭いイメージを持っておくことが重要です。例えば、マンションでも分譲マンションなら郊外でも売れますが、賃貸マンションだと郊外では借りる人がほとんどいません。
つまり、物件を「買う人」というのは広く存在しますが、「借りる人」というのはわずかなエリアにしか存在しません。
これから土地を探す人は、そのわずかなエリアをピンポイントで狙って購入することが重要になります。
良い立地のメリット
立地の良いアパートは空室も少ないため、賃貸経営がとても楽です。空室対策や賃料の下落で悩むことも少ないです。
アパートは空室になる度に、オーナー側にクリーニング費用や入居者募集費用等が発生します。立地が悪く人気のないアパートは、収入が低いだけでなく、費用もかさみます。
また、立地の良いアパートは資産価値の維持にも一役買います。
アパートは、築年数とともに建物の価値が下がります。一方で、土地に関しては築年数に応じて価値が下がるということはありません。
良い立地は好景気のときに土地価格がいち早く値上がりし、不景気となっても最後に土地価格が下がるという性質を持っています。
建物価値が下落しても、それ以上に土地価格が上がるようなエリアであれば、アパート全体の資産価値は維持できます。土地価格が上昇しやすい立地のアパートは、売却時にもキャピタルゲインを得られる可能性もあります。
立地の悪いアパートでは、売却しようとしても売却価格がアパートローンを下回ってしまうため、売却できずにいる人もいます。立地の良いアパートであれば、いざとなった時に売却しやすいという点でもメリットもあります。
まとめ
以上、アパート経営における立地の重要性について見てきました。立地はアパートの価値を決める要素の王様です。賃貸経営を楽にし、資産価値も維持してくれます。
これから土地を探す人は、立地を選ぶことができる強みがあります。立地には、ぜひこだわってアパート投資を行いましょう。