不動産投資を行っていると、物件の管理や収支表の作成、ローン返済計画表など、さまざまな帳票を作る機会が増えてきます。Excelが得意な人ならば自分で簡単に作れますが、不得意な人はこうした帳票の作成に時間を取られていては、大幅な時間のロスにつながります。
帳票だけではありません。自分で物件情報を発信したり、不動産屋に営業をかけたりするのに使うマイソク(物件情報の資料)を、オーナー自身で作る場合もあるでしょう。
こういった時に便利な、不動産投資家向けのフリーソフト安価なツールが、多数公開されています。
マイソクを手軽に作るならば「リドックス」
クラウド賃貸管理ソフトの「リドックス」は、自分が所有する賃貸物件の情報を管理するソフトです。利用料は月額2,980円で、簡単にマイソクが作れる機能がついています。
物件の情報をフォーマットに従って入力するだけで、不動産サイトに掲載されているようなマイソクを自動的に作成、PDFファイルで出力してくれます。自分でデザインをカスタマイズすることもできますし、クラウドサービスなので戸外でも閲覧・出力が可能と使い勝手は抜群です。
高度な間取り図を作成したい方は「イエスマイハウス」
「マイソクだけでは物件の魅力を伝えきれない、もっと物件の様子を魅力的に伝えられる間取り図が欲しい」そう思うオーナーもいるでしょう。3Dパースのようなリアルな図をサイトで公開できれば、閲覧者の目を引き、他物件との差別化にもつながります。
例えば、「イエスマイハウス」というソフトを用いれば、リアルで実在感のある、家の3Dモデルを簡単に作成できます。
ソフトは通常版とPro版の2種類があり、通常版でも図面をソフト上で描いていけば、鳥瞰図や3Dモデルに変換してくれます。Pro版はさらにグラフィック機能がアップしており、水彩画風に家の3Dモデルを変換したり、さまざまなインテリアパーツなどを配置した3Dモデルの作成をしたりすることも可能です。さらに文字情報を追加することもできます。
基本的にはシェアウェアなので有料ですが、ネットワーク機能などを制限した無料の体験版の配布も行われています。これで簡単なモデルを作成することも可能です。
不動産収支計画表を50年先まで作成できる
不動産投資を行う上で、利回りやキャッシュフロー、ローンの利率などを把握し、返済計画や収支表を作っていくことは非常に重要です。お金の管理ができない人が不動産投資で成功することは、まずありません。
そこで便利なのが、50年先までの収支計画表を簡単に作成できるソフト「不動産投資 ローン計算収支シミュレーション」です。
このソフトを使えば、利率の変更などを盛り込んだローン返済計画を、実質の返済分と利息分を分けて計算できるほか、諸所の経費、税金を入力して、最終的な利益を算出できます。その結果からグラフィカルな表を作ることもできますし、CSVで結果の出力が可能なので、加工も簡単です。物件情報は10件まで登録できます。これを利用して手間を省きつつ、お金の流れについて把握してみてはいかがでしょうか。このソフトもシェアウェアですが、無料版もあり5年までの収支計画表を作成できます。
不動産の契約書類も楽々作成
賃貸物件の契約には、さまざまな書類の作成が必要です。不動産会社にすべて任せている場合はそれほど手間もかかりませんが、自分で入居者との契約も管理している場合は、手数料こそ省くことはできても、契約に関することは自分ですべて行わねばなりません。
そんな時に書類作成の手間を省いてくれるのが「Excel_賃貸ナビ」です。賃貸申込から、入居時に行うべき確認事項、更新案内書面、解約案内書面、解約時の確認事項といった一連の流れに使用する書類を作成できます。データは蓄積されるので、数年前の契約のデータもそのまま読み込み、入居時と解約時それぞれに使えます。
不動産投資はお金と時間がかかるものです。あなたの大切な時間を有効に使うためには、今回紹介したようなソフトを導入して、毎月の作業を軽減すると効果的なのではないでしょうか。
また紹介したもの以外にも、日当たりを計算するソフト、チラシを作成するソフトなど、便利かつユニークなものがいろいろあります。時間を有効活用するために、こうしたソフトの導入を検討してみてください。