「投資を始めてみたい」と思っても、実際にインターネットや本で情報を調べると、難しい言葉ばかりで全く理解できず、結局何もスタートできていないといった経験はありませんか?
今回は、投資を始めたいけど何をしたらいいかわからないという方のために、投資の場面で使われる用語と、その意味をご紹介させていただきます。投資に興味、ご関心をお持ちの方はご参考にされてみてはいかがでしょうか?
1.アクティブ型ファンド
一定以上の株を保有し、経営者に対して株主還元の請求や株主総会における議決権を行使できるファンドです。「物言う株主」とも呼ばれることがあります。
2.委託会社
資金の発行者であり、運用の指揮や資金の運用・経営・管理を行います。
3.インデックス型ファンド
日経平均株価のような平均株価指数を基準価格と連動した値働きをする運用を目的としています。個別の銘柄よりも市場全体に投資する強い傾向にあります。
4.運用実績(パフォーマンス)
対象期間内に、投資信託においてどれだけの収益や損益を出したかを示したものです。
5.運用報告書
投資信託の決算末、株や投資信託の保有者に交付され、対象期間内での運用実績を記載するものです。主に資金の運用状況や運用方針が示されています。
6.解約(一部解約)
投資信託の対象期間内に資金を換金する方法の一つです。投資信託の保有者は運用会社を通して委託会社の信託財産の解約を請け負います。
7.解約(換金)手数料
解約時に手数料が発生した時、運用会社に支払うことになる資金のことです。
8.解約価額
解約時における資金の価値を指し、解約請求日の基準価格から信託財産留保額を差し引いた価格のことです。
9.計算期間
資金の損益を計算する単位期間のことで、1ヶ月から6ヶ月とファンドによって異なります。決算日に計算期間における収益を算出し、収益分配額が決定されます。
10.個別元本(取得元本)
投資家が投資信託において購入時の基準価格のことで、資金の収益分配や課税算出時に基準になります。
11.時価による評価
資産における基本的な評価方法であり、市場における株式や債券等を評価することを指します。
12.受益者
資金や株式の保有者のことを指し、収益分配額や解約請求などの権利を行使することができます。
13.受益証券(受益権)
資金の保有する受益者の権利を受益権といい、権利を紙片として表したものが受益証券である。契約の詳細内容を主に形として残すため目的があります。
14.基準価額(信託財産の純資産総額)(受益権総口数)
投資信託を購入・解約する場合のベースになる価額のことを指し、投資信託会社が毎日算出し、公表しています。新聞などでも取り上げられている投資家にとっては馴染みのある言葉です。
信託財産の時価評価額にあたる「純資産総額」を「受益権の総口数」で割って算出される価額で、この数字は口数あたりのファンドの時価評価額(時価単価)を表します。
15.クローズド期間
投資信託を解約できない期間のことを指し、換金できない一定の期間を設けることで、効率的に安定したファンドの運用を図る狙いがあります。
16.受託会社
ファンドの運用資産を保管・管理する会社のことで、別名として受託銀行と呼ばれる場合もあります。受託業務は、信託会社、信託銀行または信託業務を営む銀行に限って行うことができます。
17.償還
投資信託の運用期間終了後に、信託財産の清算を行い、保有者に対して保有口数に応じた償還金を返還することを指します。
18.償還価額
満期に支払われる金額のことで、債券の場合は元本(額面)部分に相当します。投資信託の場合には、原則として償還日の基準価額と保有口数を掛けて算出される金額のことを言い、前もって決められた償還日に受益者に支払われます。
19.償還乗換優遇
償還になった投資信託の金額の範囲内で、償還から一定期間内に同じ販売会社で新たにファンドの買付を行った際に、申込手数料を無料もしくは割引とする優遇制度のことを指します。
20.純資産
会社法改正される前までは、資本の部や自己資本と呼ばれており、株主からの拠出資本、および利益積立金等の留保利益により構成されています。
21.信託期間
投資信託の運用開始される設定日から、運用が終了する償還までの期間を指します。
22.信託金限度額
元本を基に算出された信託金額の合計のことを指します。信託限度額は設定時にファンドごとに定められており、約款に記載されています。
23.信託財産
投資信託が保有している、受託者が信託目的に従って受益者のために管理、処分などをする財産のことを指します。
24.信託財産留保額
投資信託を解約する際にかかる手数料のように、売却時のペナルティとして投資信託に残す財産をいいます。換金代金から差し引かれますが、運用会社や販売会社の収益にはなりません。
25.信託報酬信託約款
契約型投資信託における投資信託委託会社と受託会社との間に締結される信託契約の条項を指します。投資信託委託会社は、投資信託購入者への信託約款の事前交付が義務付けられています。
26.スイッチング
投資信託に異なる複数のコースが用意されている場合、保有している投資信託を解約して、他の投資信託を購入することを指します。コース変更の際には、購入時手数料、信託財産留保額が発生する場合があり、会社や選ぶプランによって価格は異なります。
27.元本払戻金(特別分配金)
株式投資信託の収益分配金の一つで、分配金支払いの際、分配落ち後の基準価額が個別元本を下回る部分に相当する金額のことを指します。普通分配金が課税対象であるのに対し、元本払戻金は非課税となります。
28.普通分配金
収益分配金から元本払戻金(特別分配金)を差し引いた額を指し、利益、収益とみなされる運用収益の分配として課税扱いとなります。
29.投資者保護基金
証券会社に預けている金融資産に破綻や事故などにより支払いに支障が出た場合に、顧客1人当たり最大1,000万円を限度として支払いを補償する制度です。証券会社は法律で加入の義務が定められています。
30.ファミリーファンド方式(ベビーファンド)(マザーファンド)
「ファミリーファンド方式」とは投資信託を合同運用する仕組みの一つです。「ベビーファンド」と呼ばれる申込者から預った資金を「マザーファンド」に投資して運用を行う仕組みです。投資信託資産を一つにまとめることで、運用効率アップや売買コストの削減効果などの効果があります。
終わりに
一見難しそうに見える投資関連用語ですが、実際の意味はそれほど難しいものではありません。「興味があるけど、チャレンジできていなかった」という方は、今回ご紹介させていただいた用語解説を参考に、ぜひ一度投資の魅力に触れてみてはいかがでしょうか?
参考:
・ポケット図解 最新株・証券用語がよ~くわかる本 石原敬子 (秀和システム)
・証券分析・投資運用用語辞典 日本証券アナリスト協会 新井富雄 (ときわ総合サービス)